水道水のPFAS(有機フッ素化合物）のPFOAとPFOS除去について

水路イメージ

テレビでも耳にするようになった、有機フッ素化合物「PFOS（ピーフォス）、PFOA（ピーフォア）」。
そもそもどういうものなのか、なぜ問題になっているのか、どうしたら取り除くことが出来るのかについてご紹介します。

Contents

PFOS・PFOAって何？
なぜ問題になっているの？
どこの地域で検出されているの？
どうしたら取り除くことが出来るの？

１.PFOS・PFOAって何？

PFOS・PFOAは双方ともにPFAS（有機フッ素化合物）に分類されています。水や油をはじく・熱に強い・薬品に強い・光を吸収しない性質を持っており、主に表面処理や撥水・消火剤・コーティング剤などとして、多くの製品の使用されてきました。どちらも安定性の高さのため、環境中や生物分解がされにくく生物体内に蓄積されやすいと考えられています。

PFOS（正式名：ペルフルオロオクタンスルホン酸）

用途：泡消火剤、半導体工業、金属メッキなど
使用禁止年：2009年

PFOA（正式名：ペルフルオロオクタン酸）

用途：フライパンのフッ素コーティング、繊維、電子基板など
使用禁止年：2021年

２.なぜ問題になっているの？

これらの有機フッ素化合物が分解されることがほとんどないことから、永遠の化学物質「フォーエバー・ケミカル」と呼ばれ、今も環境中に残っているからです。実際、日本の広い地域の土壌や河川からも検出されています。発がん性などの有害性や蓄積性などが近年明らかとなりつつあります。

2000年にアメリカで起きた健康被害ですと、大量のPEOAを製造していた大手化学メーカー「デュポン社」の工場周辺の住民7万人の調査から、住民たちの血液中の濃度の平均はアメリカ人全体の20培に達しており、血中濃度が高い人たちでは、低い人たちに比べて、６つの病気（高コレステロール・妊娠性高血圧・精巣がん・潰瘍性大腸炎・腎臓がん・甲状腺疾患）の発症率が上昇しました。

また、札幌市の500人を対象とした北海道大学の調査によると、PFOSの濃度が高い（濃度差10培で）と赤ちゃんの出生体重が軽い・精子の形成にかかわるホルモン濃度が４割低いなどの傾向が浮き上がったようです。

工業地帯

３.どこの地域でPFOS・PFOAが検出されているの？

かつて消火剤が使われていた基地や工業地帯周辺近から今も検出されています。令和2年度の調査によると、12都府県の21地点において水環境の暫定的な目標値（PFOS及びPFOAの合算値で50ng/L）の超過が確認されているようです。具体的には、下記の通りです。

都道府県	市町村	地点区分	PFOS＋PFOA（ng/l)
大阪府	大阪市	地下水	5500
大阪府	大阪市	地下水	1700
神奈川県	綾瀬市	地下水	1300
沖縄県	中頭郡	湧水	1100
宮城県	名取市	地下水	790
沖縄県	沖縄市	河川	450
兵庫県	神戸市	河川	200
沖縄県	うるま市	湧水	180
大阪府	摂津市	地下水	170
東京都	国分寺市	地下水	150
福井県	越前市	地下水	150
千葉県	千葉市	河川	120
愛知県	名古屋市	河川	100
愛知県	豊山町	地下水	91
奈良県	川西町	河川	70
東京都	小金井市	地下水	69
山形県	酒田市	地下水	65
東京都	大田区	地下水	64
岡山県	岡山市	河川	57
大阪府	堺市	河川	52
沖縄県	中頭郡	湧水	52

新聞記事でも取り上げられていますので、少しご紹介します。

沖縄タイムス

讀賣新聞

４.どうしたら取り除くことが出来るの？

「一部地域では、PFOS,PFOAが飲み水に含めれている場合があると聞きました。大丈夫なのでしょうか。」という質問に対して厚生労働省は「飲み水中のPFOS,PFOAが暫定目標値を超えることがないように、水道業者等による管理をお願いしています」と回答していますが、有機フッ素化合物の濃度が高い地域においては気になる方も多いでしょう
その場合は、PFOS,PFOAを除去する浄水器を取付けるなどして対応することをおすすめします。下の写真左側のような据置型タイプですと工事不要で簡単にお取り付けが可能です。右側のようなアンダーシンクタイプは、既にキッチンの下に取り付いている浄水器の代用品としてお使い頂けます。PFOS,PFOAが除去できるのかどうかはしっかりチェックしましょう。高性能で知られている水生活製作所の浄水器の詳細は写真をクリック！